先日、ふるさと納税の現状を調べ、その全容は理解していたのですが、
そして迎えた2022年ふるさと納税の年末ピーク。
ふるさと納税の各サイトでは、おトクさを打ち出す返礼品が踊っていました。
ニュースでも、「物価高の今年は日用品が人気」
「いかにコスパのよい返礼品を賢く手に入れるか」が雑誌でも特集されていたりしました。
お肉やお米のの返礼品、トイレットペーパーの返礼品、など…
2021年に続き、2022年も2年目のふるさと納税をしようとしていましたが、
ふるさと納税が、日常のお買い物状態になっていることに、かなりの違和感を感じました。
地元や応援したい自治体への一種のエールだったはずのふるさと納税が、
欲しいものを手に入れる単なるお買い物が主目的になっていることに。
そして、ウェブも含め全メディアが、”いかにおトクにふるさと納税を使いこなすか”
を紹介することに膨大なエネルギーを割いていることに。
違和感を感じませんか…?
2022年は、年末にかけて改めて震災関連の本を何冊か読んだこともあり
地域で検索をかけ、自治体から、返礼品を選択し、いくつか寄付させていただきました。
日本全体があれほど不安と悲しみに満ちた2011年からまだ11年しか経っていないのですが
2022年、被災自治体へのふるさと納税の寄付額はいったいいくらなのだろう、と考えさせられます。
それらの自治体の返礼品である海産物などは、上位には全くランクインしていなかったからです。
2021年には、10年の節目もあり特集ページが立ったようですが、
2022年はとてもひっそりとしていて、コスパ返礼品の陰に完全に隠れてしまっているように感じました。
ふるさと納税のメリットの一つは、寄付金の使い道をある程度指定できることです。
被災自治体へ寄付し、さらに「震災復興」や「震災の伝承」などの使途、または被災地の子供たちの力になるであろう「子供の教育」などの使途を、指定することで、自分の意図を反映できるしくみがあります。
特か損か、コスパ最大化、などの追及合戦のほうが、全体の興味を引けるという判断なのでしょうが
もう少し違う側面からふるさと納税を語っていかなければ。
この殺伐とした日本よ。